第二種電気工事士の技能試験では工具を用意したうえで、試験に持っていき実技試験を受けます。
持っていくべき指定工具も決められていますが、すべての指定工具を実際の実技試験では使いません。
しかし、絶対に持っていかないといけない工具があります。それは圧着工具です。
道具を購入する時に電気工事士試験対応の工具セットを買っておけば間違いはありませんが、自分で必要な工具だけを購入したい方におすすめの圧着工具を紹介します。
圧着工具には試験案内の中に指定の記載があります。
(a)リングスリーブの圧着は、リングスリーブにJIS C 9711に適合する圧着マークが刻印されることが求 められます。リングスリーブ用圧着工具は、JISの「屋内配線用電線接続工具・手動片手式工具・リングスリーブ用」(JIS C 9711:1982・1990・1997)の規格のもの(握り部分の色が黄色のもの)を使用すれば、この圧着マークが刻印されます。○、小、中、大の刻印が明確にでるものを用意してください。なお、上記以外のリングスリーブ用圧着工具(1982年より以前のJIS規格のリングスリーブ用圧着工具を含む。)で圧着し、リングスリーブに圧着マークが刻印されない場合は欠陥の対象となります。
第二種電気工事士試験 2019年下期筆試験受験者用 受験案内 19ページより
- JIS C 9711に適合すること
- 握り部分(グリップ)が黄色いもの
- 古い(1982年より前)の圧着工具は使えない
HOZANの工具セットには圧着工具は含まれていますが、商品によってサイズが違います。
サイズの違いとその理由について商品の説明と合わせて記載していきます。
試験だけならミニ圧着工具で問題なし
実はリングスリーブ【大】を使う電線の圧着接続は実技試験には出題されないのです。
ですので、リングスリーブの○、小、中の刻印ができる圧着工具があれば試験中に困ることはありません。
詳しくは以下の記事に描いていますのでリングスリーブ以外でも試験に出ない作業をまとめていますので確認しておいてください。
https://dokugaku-denko2.info/unanswered-questions-in-practical-exams/
では、おすすめの圧着工具を紹介します。
HOZAN P-737ミニ圧着工具
おすすめの工具セットDK 28に含まれているミニサイズの圧着工具です。
圧着できるサイズが○、小、中の三種類です。大のリングスリーブは圧着できません。
エビ AK17MA2 ミニ圧着工具
こちらもHOZANのP-737と同様に中サイズのリングスリーブまでの圧着にしか対応していません。
ややHOZANのP-737よりも閉じた時のグリップが広い感じがします。
マーベル(MARVEL) MH-17S 圧着工具
マーベルも工具メーカーとしては老舗の会社さんですね。
基本的にはミニ圧着工具に性能の差はありません。同じ規格のものですのでどの工具を買ってもできる作業に差はありません。
もし、近くのホームセンターに行き実際に手にとって確認できるようなら持った感じを確認するのも良いでしょう。
電気工事を仕事にするなら大きいものを買うべき
試験ではリングスリーブ「中」までしか使わないのでミニ圧着工具で問題ありませんが、実際の工事現場ではリングスリーブ「大」まで使いますので、対応した圧着工具を買っておいても良いでしょう。
圧着工具も各社からでていますが、「大」まで対応する工具は全体的に大きく、グリップも長くなります。
手の小さい方には少し大変な作業になりますので、実技試験で使うときには十分使い慣れた状態になるように練習しておきましょう。
マーベル(MARVEL) MH-17S 圧着工具
エビ リングスリーブE型用圧着工具 AK17A
ツノダ(TSUNODA) 圧着工具 TP-R JIS
まとめ
圧着工具は以下の点を注意して準備してください。
- グリップの黄色いリングスリーブ用を用意すること
- 試験だけのためならミニ圧着工具で大丈夫
- 本格的電気工事をするなら大きいものを購入しても良いが慣れが必要
圧着工具は電気工事士実技試験に絶対必要な工具です。くれぐれも忘れないように準備し、使いこなせるようにしておいてください。
他の工具と違って普段使う機会はない工具ですので、リングスリーブの使い方・圧着のサイズとなど使いこなすには練習有るのみです。
筆記試験が終わり、実技試験に入る段階では道具の準備しておくようにしましょう。
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