第二種電気工事士は年に2回受験する機会があります。7〜8月の試験期間を「上期」、10〜12月の試験期間を「下期」と呼んでいます。
今回の記事では受験するにあたり上期と下期の特徴と、それぞれのメリットデメリットをまとめてみます。
ちなみに第1種電気工事士は年に1回しか受験はできませんので、上期下期の区別はありません。
この記事はこんな方にオススメ
- 時間に余裕があってどちらで受験するか考えている方
- いまなら上期/下期どちらを受験できるか知りたい人
国家資格としては難易度は高くなく、更新もない資格なので一生使えます。是非挑戦してみてください。
第二種電気工事士の試験日程
平成30年(2019年)度より第二種電気工事士は上期・下期の両方受験ができるようになり、下期も全国での受験が可能になりました。それまでは一年のうち上期か下期のどちらかしか受験できませんでした。
以前はどうしても試験に行けない理由があり受験できない場合には来年まで受験できないという状況でしたが、現在は上期受けれなかったら下期受験することが出来ます。
参考記事:電気工事士試験実施方法の変更について 平成29年11月 2 日(電気技術者試験センター)
年に2回のタイミングで筆記試験・実技試験が開催されますが、それぞれ受験する人数や学習のタイミングは異なります。
第二種電気工事士の申し込み方法については以下の記事にまとめていますので参考にしてください確認してください。

試験日程については例年10月ぐらいには翌年分の日程が電気技術者試験センターから発表されています。
上期試験と下期試験の違い
基本的には日程以外に違いはありません。
筆記試験の問題はもちろん上期・下期で異なる問題が出題されます。
技能試験の公表問題は毎年1月に発表されたものがその年度の試験で出題されますので、上期下期での違いはありません。
筆記試験+技能試験の2段会試験方式は同じですが開催される間隔が異なります。ここがメリット・デメリットにも直結しますので、後ほど説明します。
第二種電気工事士 上期試験について

上期試験の日程は例年、筆記試験が5月実技試験が7月に設定されています。
試験種別 | 上期試験 | 下期試験 |
---|---|---|
申込期間 | 3月19日〜4月9日 | 7月30日〜8月13日 |
筆記試験日程 | 5月31日 | 10月4日 |
技能試験日程 | 7月18日または19日 | 12月12日または13日 |
※技能試験からの受験者(筆記試 験免除者)は9月3日〜17日です。
2020年(令和2年度の日程です)

技能試験は試験日程のうちどちらの日程になるかは受験する試験地によって決まっていて受験案内に記載されます。
筆記試験から約1.5ヵ月に技能試験の日程が組まれています。
上期試験のメリット
上期試験のメリットは早い段階で年の早い段階で試験を受けることができ技能試験合格発表は9月なので、1月〜3月に試験を受けようと決めれば合格発表までの期間が短く年内に資格取得ができます。
ちなみに上期試験は受験する人数がに比べて非常に多く4倍の受験者がいます。受験者数が上期の場合にはメリット・デメリットには直結しませんが、参考情報として掲載いたします。
参考記事:試験実施状況の推移(第二種電気工事士試験) | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター
上期試験のデメリット
情報がわからない
上期試験は3月の情報公開までほとんど情報がなく、試験の後の技能試験の候補問題もどういうものが出されるか1月までわからないです。
2018年から2020年までは同じ候補問題が出題されていますが、今後も同じ問題が出力されるとは限りません。工事技術の発展や材料の変化で変わってくると可能性はあります。
1月の情報公開、3月の受験案内後発表及び受験申し込み期間を考えると準備期間が少し時足りない人がいるかもしれません。
また、筆記試験から技能試験までの期間が1.5ヵ月と、下期に比べて少し短いのでその点も少しデメリットになるかもしれません。
1.5ヶ月しかないと練習時間が短いため人によっては技能試験で不合格になってしまう可能性が高くなります。
上期試験はこういう方にオススメ

集中して学習ができる人
情報が集まってから約半年で試験ですので、半年間でも時間を調整して集中して学習できる方は上期に挑戦しても良いと思います。
集中して勉強ができるとは1日の中でたくさんの時間を学習についてすることができたり比較的自由に使える時間がある人のことを想定しています。

技能試験の練習時間が短くても大丈夫な人
技能試験は配布された材料で実際の電気配線を制限時間内で作る試験です。
もともとDIYなどで工具の使い方(ドライバーやペンチの使い方)に慣れている方は基礎練習が少なくてもある程度の練習量で技能試験をクリアできると思います。

上期試験にオススメの勉強開始時期
1月〜3月までに第二種電気工事士資格を取ろうと思ったら上期がオススメです。3月までであれば筆記試験まで2〜3ヶ月あるので十分勉強できると思います。
申込みも3月〜4月なので良いタイミングだと思います。
申し込み期間を過ぎた場合には下期の試験を目指しましょう。
上期に合格すれば年内には第二種電気工事士の資格が取得できます。
第二種電気工事士 下期試験について

下期試験は10月に筆記試験・12月に技能試験があり、最終合格発表は1月なので年をまたいでしまいますが、年度内には合格までたどり着きます。
試験種別 | 上期試験 | 下期試験 |
---|---|---|
申込期間 | 3月19日〜4月9日 | 7月30日〜8月13日※ |
筆記試験日程 | 5月31日 | 10月4日 |
技能試験日程 | 7月18日または19日 | 12月12日または13日 |
※技能試験からの受験者(筆記試 験免除者)は9月3日〜17日です。
2020年(令和2年度の日程です)

技能試験は試験日程のうちどちらの日程になるかは受験する試験地によって決まっていて受験案内に記載されます。
下期試験のメリット
下期試験の場合にはすでに上期試験が実施されていますので問題の傾向などを判断しやすくなります。
試験自体が大きく変わる場合(例えば技能試験の方式)には、下期で受験したほうが有利とも判断できます。
もし実技試験の方法が変更になったとしても下期試験の技能試験は12月なので練習期間が長く取れると言うのも特徴です。
筆記試験から技能試験までの期間が長いのでその点においては有利かもしれません。
下期試験のデメリット
第二種電気工事士試験は毎年10万人以上の方が受験する人気の試験です。大体の合格率は60%程度で、近年は6万人の人が合格しています。
その内、下期試験では受験人数が少ない傾向にあります。ですが、合格率は変わりませんので今のところ難易度の差はありません。
難易度が調整される「かも」しれません
ですが、もし仮に上期試験に大量に合格者が出てしまった場合には筆記試験の難易度が上がり合格者数を調整する可能性があります。あくまで可能性の話なのですが、毎回、筆記試験の合格ラインが試験後に発表されることはそういうことかと邪推してしまいます。
下期試験でもしかしたら合格基準点が高めに設定される可能性があります。
下期試験はこういう方にオススメ

技能試験に自信のない人
下期試験は上期試験と違い筆記試験から技能試験まで2ヶ月あります。
通常筆記試験終了後に技能試験の練習を開始しますので、技能試験に自信の無い方は下期試験の方が練習期間は長く取れますので下期がオススメです。
ゆっくり勉強したい人
上期試験の情報が下期にはたくさん出てきますので、今年度の傾向を判断する時間はたくさんあります。ゆっくり勉強して行きたい方、時間がなかなか取れない方は下期試験をおすすめします。
下期試験にオススメの勉強開始時期
下期試験の申込みは7月末から8月です。4月から7月に第二種電気工事士の資格を取ろうと思ったら下期がオススメです。
合格発表は翌年の1月なので、合格発表まで長く感じてしまいますがやりきって冬休みを満喫するのも良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。上期も下期もそれぞれにメリット・デメリットはありますが、試験に影響するほどの大きいものはないと思っています。
強いて言えば、下期のほうが独学で受験するには勉強時間がゆっくり取れるなか?というところでしょうか。
私は上期で取りました。自分を追い込むため期間の短い間に取りました。
これから勉強を始めるかたは最新の日程を確認して申込みをしてください。

Twitterでは第二種電気工事士受験の各種情報やイベントをお知らせしていますので、フォローしていただけると喜びます。
コメント