第二種電気工事士の実技試験では指定された問題を自分で用意した道具で制限時間内に作らなければいけません。
事前に候補問題が13問が公表されていますが、実際の電気工事で行う作業のうち試験で出題される作業はごく一部です。
どんな資格でもそうですが、あくまで資格試験で出題される範囲は最低限の作業ができるような問題になっています。実際の電気工事の現場ではもっとたくさんの作業を覚えなければなりません。
ただ、電気工事の経験がない方や教育を受けたことがない方は実技試験にすごく不安を持っていると思います。
試験本番には出ない作業を知ることで試験の範囲を認識して、試験の練習や試験に集中できるよう、今回は第二種電気工事士の実技試験で出題されない作業をまとめました。
では、ご案内します。
リングスリーブ 大の圧着は問題にない
試験問題で電線の接続は試験問題の中でリングスリーブの圧着か、差し込み式コネクタでの接続が指定されます。リングスリーブのサイズは小か中までしか試験問題では出てきません。
試験のときに持っていく圧着用の工具は中までしか圧着できないミニ圧着器もでも大丈夫。
P-737はリングスリーブ中の圧着までに対応した圧着工具です。
HOZANの工具セットにもP-737が含まれています。
ランプレセプタクル・露出型コンセントの蓋は閉めない
そもそも蓋は配布される材料に含まれていないません。ただし、蓋が閉まるかどうかは欠陥判定に記載されていますので、閉まる程度に線の長さを調節して接続できるようにしてください。
欠陥判定
第Ⅱ部.技能試験における欠陥 の判断基準
8.器具への結線部分
(1)ねじ締め端子の器具への結線部分
8-7.ランプレセプタクル又は露出形コンセント等の巻き付けによる結線部分の処理が 適切でないもの
ニ.カバーが締まらないもの
引用 技能試験の概要と注意すべきポイント 5ページ
おそらく合格判定のときにが確認できるように蓋をしないのだと思います。もしかしたら合格判定の際には蓋をはめて確認しているのかもしれません。
リングスリーブ圧着後にテープは巻かない
実際の現場作業では芯線をリングスリーブで圧着後、絶縁テープで巻く必要がありますが、試験ではテープ巻きまではしません。きちんと施工できているか確認するためにテープがない状態にしておくと思われます。
実際の工事では圧着後テープ巻きしないといけませんので、試験後でもよいのでできるようになっておきましょう。
E型リングスリーブ以外の圧着接続はしない。(差し込みコネクタ除く)
実技試験で使われる圧着はリングスリーブのみです。
ほかの圧着方式は試験に出ません。
使う機会があるかどうかはわかりませんが、他のスリーブもありますので、参考動画を貼っておきます。
とも巻き接続も今はやりません。
連用取付枠のプレート固定
取り付け連用枠は片切スイッチなどを取り付けるために使いますが、実技試験では取付枠は露出したままの状態で作業完了です。
ボックスの取り付けもないですし、石膏ボードなどへの石膏ボード用取付押え金具も使いません。
ケーブルの固定、ステープル留め
実技試験はあくまで机の上作成するだけなのでケーブルを構造物などに固定する作業はありません。もちろん電線管の固定もありません。
作った回路はそのまま机の上に置いて試験会場から退出します。
回路に電流は流さない
試験で作った回路に電流は通しません。
電気工事士実技試験の練習用の商品で電気を流して回路の状態を確認するものはあります。
本番の試験会場では作った回路の電流は流しません。
実際に試験会場で流したら感電する人続出するかもしれませんね(苦笑)
怖い怖い。
電線管の切断・曲げは行わない
試験で出題される電線管(ねじなし電線管・PF管)は材料が配布された段階でカットされています。アウトレットボックスへの接続は問題で指示されていますが、電線管自体を切断する問題は出題されません。
また電線管を加熱してベンダで曲げる作業も出題されません。
まとめ
他にも実際の電気工事で行う作業はたくさんあると思いますし、覚えなければ行けない道具の使い方もあると思います。
試験はあくまで作業をする許可の入り口です。家庭内のコンセントを交換するだけなら資格試験の内容で大体はまかなえますが、それ以上の工事をするにはもっと経験が必要となるでしょう。
実際の工事をしてみて手を動かさないと経験は積めないので、実際の作業は経験のある電気工事士に教えてもらいましょう。
実際の電気工事士実技試験の流れは以下の記事を確認してください。
実技試験に必要な工具を紹介している記事もありますので、実際に購入される前の参考にしてください。
コメント