第二種電気工事士の勉強をするうえでどうしても独学で勉強するには不安がある方もいらっしゃると思います。
今回は独学ではなく、教えてもらいながら第二種電気工事士試験の免状取得を目指す方法をまとめてみました。
こんな方におすすめです。
- まったく電気のことが分からないけどこれから電気工事士を目指したい方。
- 一人では勉強ができない、分からない部分をだれかに教えてもらいたい方。
- 勉強に必要な道具やテキストを選びきれない方。
これから電気工事士の資格を目指すそうと考えている方は参考にしてみてください。
内容は記事執筆時の情報になります。
各サイトで最新情報を確認のうえ、検討してください。
学校に通って勉強する
専門学校や工業系の高校では電気工事関連の授業を受け、電気工事士免許を取得にむけて学習することができます。
毎年多くの高校生が第二種電気工事士試験を受験され、合格されています。これは電気関連の学科の学生さんが学校で教えてもらい、筆記・実技試験に挑戦されているからです。
また、大学・専門学校・職業訓練校で電気工事に関する教育をしてくれますので、そこで学びながら電気工事士を目指す方法もあります。
学校に通って電気工事士の資格を取得するには2つの方法があります。
在学中に試験を受け資格取得する
高等学校や専門学校では在学中に授業の一環として電気工事の内容を教えてもらい、電気工事士の筆記試験、実技試験を受験することができます。
授業の一部ですので試験に関する対策は学校の先生がサポートしてくれます。経験も豊富な先生方が受験の内容以外にも卒業後の実務まで見据えた内容を教えてくれるでしょう。
卒業時に免除資格を取得する
学校によっては卒業することで電気工事士試験の学科試験が免除になったり、電気工事士試験そのものを免除される学校があり、受験時に有利な条件で第二種電気工事士の資格を受験・取得することができます。
学科(筆記試験)が免除になる条件
学校教育法による高等学校若しくは旧中等学校令による実業学校又はこれらと同等以上の 学校において、電気工事士法で定める電気工学の課程を修めて卒業した方
引用元 2019年上期 受検案内 11ページ 4.筆記試験の免除
筆記試験免除用証明書に学校長の証明印を押してもらい申込時に送付、試験申込時に提出すれば実技試験に合格するだけで電気工事士の免状が取得できます。
卒業してから電気工事士免許取得を目指す方は筆記免除の条件を活用しましょう。
卒業時に第二種電気工事士資格が付与される学校
経済産業省の電気工事士養成施設のに指定を受けている学校であれば卒業時に第二種電気工事士の資格が試験を受けずに資格が付与されます。指定校には、高等学校、専門学校、大学、職業訓練校などがありますので一覧でご紹介します。
電気工事士養成施設一覧
北海道 | 北海道立帯広高等技術専門学院 |
北海道 | 北海道立北見高等技術専門学院 |
北海道 | 北海道立釧路高等技術専門学院 |
北海道 | 北見技術工学院 |
北海道 | 北海道立苫小牧高等技術専門学院 |
北海道 | 網走地方高等職業訓練校 |
北海道 | 専修学校札幌科学技術専門学校 |
北海道 | 遠軽地方高等職業訓練校 |
青森県 | 青森県立青森高等技術専門校 |
青森県 | 弘前東高等学校 |
宮城県 | 宮城県立仙台高等技術専門校 |
宮城県 | 宮城県立大崎高等技術専門校 |
宮城県 | 仙台南職業能力訓練センター |
宮城県 | 宮城県立第二工業高等学校 |
宮城県 | 東北電子専門学校 |
秋田県 | 秋田県立大曲技術専門校 |
新潟県 | 新潟県立魚沼テクノスクール |
福島県 | 専門学校国際情報工科大学校 |
新潟県 | 新潟県立新潟テクノスクール |
新潟県 | 専門学校新潟国際自動車大学校 |
新潟県 | 専修学校新潟工科専門学校 |
群馬県 | 群馬県立前橋産業技術専門校 |
群馬県 | 群馬県立太田産業技術専門校 |
栃木県 | 栃木県立県央産業技術専門校 |
茨城県 | 茨城県立鹿島産業技術専門学院 |
茨城県 | 茨城県立筑西産業技術専門学院 |
茨城県 | 茨城県立産業技術短期大学校併設水戸産業技術専門学院 |
埼玉県 | 埼玉県立川越高等技術専門校 |
埼玉県 | 初雁電気工事士養成所 |
千葉県 | 千葉県立市原高等技術専門校 |
千葉県 | 銚子市共同高等職業訓練校 |
東京都 | 日本電子専門学校 |
東京都 | 東京都立中央・城北職業能力開発センター赤羽校 |
東京都 | 東京都立城東職業能力開発センター |
東京都 | 東京都立多摩職業能力開発センター |
東京都 | 東京都立多摩職業能力開発センター八王子校 |
東京都 | 東京都立城南職業能力開発センター |
東京都 | 読売理工医療福祉専門学校 |
東京都 | 東京工学院専門学校 |
東京都 | 日本工学院専門学校 |
東京都 | 日本工学院八王子専門学校 |
神奈川県 | 専門学校神奈川総合大学校 |
山梨県 | 山梨県立峡南高等技術専門校 |
長野県 | 松本職業能力訓練センター |
静岡県 | 静岡県立浜松技術専門校 |
静岡県 | 静岡県立清水技術専門校 |
静岡県 | 静岡県立沼津技術専門校 |
愛知県 | 名古屋工学院専門学校 |
愛知県 | 愛知県立岡崎高等技術専門校 |
愛知県 | 愛知県電気技術専門学院 |
愛知県 | 愛知県立名古屋高等技術専門校 |
石川県 | 石川県立金沢産業技術専門校 |
石川県 | (専)金沢科学技術大学 |
福井県 | 福井職業能力訓練センター |
京都府 | 京都電気技術専門学院 |
大阪府 | 日本理工情報専門学校 |
大阪府 | 関西テレビ電気専門学校 |
大阪府 | 近畿コンピュータ電子専門学校 |
大阪府 | ユービック情報専門学校 |
大阪府 | 大阪電子専門学校 |
大阪府 | 大阪市立都島第二工業高等学校 |
兵庫県 | 関電協電気工事訓練校 |
兵庫県 | 株式会社きんでん 人材開発部 |
滋賀県 | 滋賀電気技術専門学院 |
岡山県 | 岡山県立北部高等技術専門校 |
岡山県 | 岡山科学技術専門学校 |
広島県 | 広島県立福山高等技術専門校 |
広島県 | 広島県立広島高等技術専門校 |
広島県 | 専門学校広島工学院大学校 |
広島県 | 広島工業大学専門学校 |
山口県 | 山口県立西部高等産業技術学校 |
香川県 | 香川県立高等技術学校高松校 |
香川県 | 香川県立高等技術学校丸亀校 |
徳島県 | 徳島県立西部テクノスクール |
高知県 | 高知県立高知高等技術学校 |
福岡県 | 福岡県立福岡高等技術専門校 |
福岡県 | 福岡県立田川高等技術専門校 |
福岡県 | 福岡県立大牟田高等技術専門校 |
福岡県 | 九州電気専門学校 |
佐賀県 | 佐賀県立産業技術学院 |
佐賀県 | 佐賀職業能力訓練センター |
長崎県 | 長崎県立長崎高等技術専門校 |
長崎県 | 長崎県立佐世保高等技術専門校 |
熊本県 | 熊本県立高等技術専門校 |
大分県 | 大分県立大分高等技術専門校 |
宮崎県 | 宮崎県立産業技術専門校 |
宮崎県 | 宮崎第一高等学校 |
宮崎県 | 日章学園高等学校 |
鹿児島県 | 鹿児島県立鹿屋高等技術専門校 |
鹿児島県 | 鹿児島工学院専門学校 |
沖縄県 | 沖縄県立浦添職業能力開発校 |
沖縄県 | 沖縄県立具志川職業能力開発校 |
引用元 第二種電気工事士養成施設指定一覧(令和元年5月10日現在)
全国に100近くの養成施設指定の学校がありますが、高等学校で指定されているのは全国で5校しかないのですね。
中学生であれば進学先として高校、高校生や求職者であれば専門学校や職業訓練校に通って勉強をすることになると思います。
社会人の場合、日中は仕事をしていますので学校に通うことは難しいので、通信教育や講習会で勉強をすることになります。
- 学校でのサポートは手厚い
- 進学して電気工事士を目指すなら第二種電気工事士養成施設指定校に行ったほうが資格は取りやすい。
通信教育・通信講座で勉強する
社会人の方で第二種電気工事士の資格取得を目指される場合には通信教育を受けたり講習会に参加して勉強をするスタイルがメインになるかと思います。通信教育もいくつかの会社が講座を準備していますので紹介します。
翔泳社アカデミー 総合コース【筆記+技能対策】
電気関連の資格取得に特化している翔泳社アカデミー。電気工事士以外にも電験などの講座もあり、歴史も実績もある通信講座です。
内容
短期合格特別講座 総合コースがあり、ユーキャンと違い標準で3ヶ月(最短19日)の短期で合格まで勉強するスタイルを推奨しています。
教材テキスト
独自のナビゲーションブックで短期間に効率よく合格するための試験内容のしくみがまとめてあります。教材がとどいたら最初に読んで、他の教材の使い方を確認することが推奨されています。
テキストはイラスト入りでわかりやすいくまとめられています。
テキストの中見を確認する
テキストの中見を早川先生が解説してくれる講義動画があるので、テキストではわかりにくいことも対応できる点はすごい。講義時間は全部で約500分もあるので充実した内容になっています。
DVDかe-ラーニングのどちらかで動画の確認ができるので、自分のスタイルに合わせて見やすい方法を選択できます。パソコンならDVD、スマートフォン・タブレットなら
持ち運びに最適な要点整理のための暗記用ブック「出るとこだけ!」を使って移動時間や外出先で勉強できるのは便利です。
工具がついている別コースもある
金額は高くなりますが、実技試験用の工具もついているコース()があります。
道具がついているコースは人気のHOZANの工具セットとにさらに合格チェックカー、合格クリップ、合格ゲージがついてきますので、一気に揃えたい場合には便利かもしれないです。
セットの工具は別で買うと12,000円ほどで購入できます。
ホーザン工具セット
HOZANの電気工事士受験用工具セットはいまや電気工事士試験受験者のほとんどが使っていると言っても過言ではない道具ですので、安心ですね。
私も受験の時に買いました。
無料資料請求できますので電気工事士を受けてみようか考えている方は請求してみると良いでしょう。
JTEX 第二種電気工事士受験講座(DVD付)
内容
推奨学習期間は4ヶ月になっていますので、上期の場合には3月から、下期の場合は7月から学習を開始すると良いでしょう。ちょうど申し込みの時期に合わせてあるのでしょう。
法人向けのサービスもあるので会社で複数人の受講などを想定されているのもと思います。
教材テキスト
メインテキストが3冊(2冊が筆記試験対策用、1冊が実技試験対策用)と過去問題集のテキスト、実技試験候補問題に対応したDVD、実技試験練習用材料がセットになっています。
別途練習用材料がセットになっていない第二種電気工事士受験講座(DVD付)のコースもあります。
テキストの内容は一部確認することができます。残念ながらユーキャンや翔泳社アカデミーのテキストに比べると教科書的な文字と図形が中心の内容になっています。
資料請求はないのでテキストや講座資料のダウンロードを確認して内容を判断してください。
ユーキャン 第二種 電気工事士合格指導講座
通信教育に取り組んで30年の歴史を持つ大手のユーキャンですが、第二種電気工事士の講座もあります。
内容
推奨している学習期間は8ヶ月で、上期試験なら前年の10〜11月スタート、下期ならその年の1〜2月頃スタートのイメージでしょうか。
ただ、申込期間によっていは8ヶ月に満たない場合があるので、そのときには次の期の試験までサポートしてくれるそうです。
標準学習期間に満たない場合、その次の期の試験まで継続サポート
受講開始から直近試験までが標準学習期間(本科コースは8ヵ月、技能試験コースは3ヵ月)未満の場合、その次の期の試験まで添削や質問など全ての指導サービスがお受けいだけます。
教材・テキスト
講座受講時には筆記試験用のテキストと技能試験対策用の練習用材料も含まれています。さらにDVDで実際に作業しているところを確認できるので実技試験の対策も十分できます。
テキストはイラスト入りでわかりやすく構成されて解説も充実しています。
ユーキャンの資格講座はじめます。第二種電気工事士。うちの格納庫の電気配線を自分でやりたくて。来年夏の国家試験合格を目指します。ユーキャンってこんな風に教材が届くのね。 pic.twitter.com/AoKXanWC8s
— 桃太郎 (@mac_momotaro) May 3, 2018
良いところ
申込後教材の返品がOK。もし自分に合わないと感じたら返品を受け付けるそうです。
また、料金を一括で支払うことが難しい場合は分割払いでの支払いもできる点は助かります。さらに教育訓練給付制度を利用すれば、学費の20%が支給されます。
実技試験対策テキストとDVD、練習用材料セットになっているので一回の申込みで済むのも楽です。ただし道具は自分で準備が必要です。
8回添削がしてもらえる(筆記模擬試験1回・技能添削1回を含む)などたくさんサポートが受けられるのはさすがユーキャンだと思います。
受講者専用のオンラインサービス「学びオンラインプラス」で複線図の書き方の動画を見たりウェブテストも受けられるので、移動のスキマ時間にも学習できるサービスが充実しています。
テキストが7冊と多い印象はありますが、その分のサポートは非常に厚い印象です。
無償の資料請求もありますので、まずは資料請求をして内容を確認して、受験するかどうか検討していてください。
通信教育で学ぶ際の注意点
個人では実技試験の道具は自分で揃える必要があります。その分追加の費用は別でかかります。
また、本番の試験の申し込みも自分で行いますので受験料がかかります。
独学で受験する場合の費用は別の記事に申込みの費用なども記載していますので参考にしてください。
[sitecard subtitle=関連記事 url=https://dokugaku-denko2.info/amount-necessary-for-qualification-acquisition/ target=self]
講習会に参加して勉強する
講習会は企業や自治体などが実施する電気工事士試験の内容を教えてくれる勉強会です。
「電気工事士講習会 地名」で検索すると各種講座の情報が出てきます。
講習会は各都道府県が主体で実施されているものもあります。自治体主催の場合には無料のものもあるようですが、主催が企業の場合には参加費が有償のものが多いようです。
講習会ごとに費用も様々ですので実際に講習会に参加される際にはご自身で開催情報・内容を確認してください。
まとめ
第二種電気工事士は独学でも合格することはできますが、電気工事に触れたことがない方が学習を始めるときに教えてもらわないと不安だったり、する方もいらっしゃるかと思います。
通信教育や講習会では添削をしてもらえるので自分の実力度を図ったり、進み具合を確認できるのでとても良いと思います。
https://twitter.com/Yussa0325/status/1164668335641878529?s=20
自分でスケジュールを立てて勉強時間を作れる方は独学や通信講座で受験勉強を進めていっても良いと思います。
社会人の方で第二種電気工事士を目指される方は講習会への参加を検討すると良いでしょう。
勉強のスタイルは自由ですので自分のやり方に合っている手段で第二種電気工事士の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
講習会のほうがライバルがいたり、先生がサポートしてくれたりするので頑張れるという方はそれでも良いと思います。
みなさんのスタイルで電気工事士を目指してください。
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